好きでもない仕事を好きになった人が名人になる
by 萩本欽一さん
テレビって偉大な発明だなーと思います。
katsuです。
2019年1月6日。予備校講師で有名な林修さんの「林先生が驚く 初耳学!」スペシャルがテレビで放送されました。僕は好きで結構見ているので・・・。
その中で驚いた内容がありました。「欽ちゃん」こと萩本欽一さんが林先生と対談を行ったのです。タレントさんと予備校講師の組み合わせって通常ではありえないですよね。
欽ちゃんと言えば、今でこそ77歳というお年でテレビ出演は減ったものの、昔は週に3本のレギュラーを持ち、視聴率は全て30%以上。
3本の視聴率をあわせて、「視聴率100%男」なんて呼ばれた時代もあったようです。
そんな欽ちゃんと林先生の対談。今回はここから名言を拾ってみます。
欽ちゃんは大学生?
番組の中で林先生が言いました。77歳の最高に幸せな大学生がいる。その人物がテレビに映って驚きました。
「欽ちゃんやん!!」
噂で大学入試を受けたというお話を聞いていましたが、本当に大学生をされているのは驚きでした。
73歳で駒沢大学に入学し、現在は77歳4年生。タレントさんなので形だけかと思ったらとんでもない。
授業はほぼ全て出席し、その成績は最高ランクのSと優のAがズラリ。ノートはキレイにまとめられており、周りの学生さんと見事なまでに大学生ライフを満喫されています。
通学がタクシーだったり、階段が登れず周りの学生さんが助けてくれたりと、少し異色の学生ではありますが、「77歳」という年齢のチャレンジに胸が熱くなりました。
自分が77歳になったとき、何かに情熱を注ぐことができるのか。思わず考え込んでしまいました。
欽ちゃんのお言葉
さて、欽ちゃんの成績表を見てわかるとおり、めちゃくちゃ勉学に励んでおられます。とてもタレントさんとは思えません。そんな欽ちゃんの名言がいくつか飛び出しましたのでご紹介しましょう。
「身体で覚えてきたコメディアンは、大人の言葉を知らなかった。大学に行かないと年齢にあったテレビができない」
確かに芸の道に勤しんできた欽ちゃんですが、そこからさらに違う道を考えるのはなかなかできないことです。
学校の勉強でも仕事でもそうですが、オールマイティを目指すのか、それともひとつの特技に集中するのか。普通はそう考えがちだと思います。しかし欽ちゃんは、ひとつの特技に集中したあと、更に違う道を極めようとしているのです。
想像ですが、欽ちゃんはもっと若い時期に大学で学びたかったのではないでしょうか。勉学に励んだあと、また違うことにチャレンジすることができますからね。若ければ若いほどいろんなことができる。欽ちゃんの唯一の後悔はここにあるのではないかと想像できます。
「単位のために大学に来ているわけではないので、70点以上取れない試験は受けない。単位を無視して勉強できるから楽しい。本当に楽しい大学生をやるなら働いたお金で行きなさい。歳をとって大学行くと面白い」
欽ちゃんの成績表にはいくつか空欄があります。授業を受けているにも関わらず、試験を受けていないのだそうです。
試験を受けて単位をとることが目的ではないから、という理由ですね。単位をとることが目的の普通の大学生とは正反対。そして勉学に対する志が遥かに大きい。
これは誰にでもできることではありません。そして、欽ちゃんのやっていることがすごい、というわけでもありません。自分のためになることを必死でやる姿から何かを感じ取ることが大切です。
「負けを経験すると癖になる。僕は勝つか逃げるか。負けそうと思ったら逃げる」
「負ける」ことと「逃げる」ことは違うと欽ちゃんははっきりと言っています。逃げることは負けることではありません。必要であれば逃げを打つことも大事。どのタイミングで逃げるか、どこまで挑戦を続けるか。このタイミングがとても大事だということは言うまでもありません。
「世の中に自分の好きな仕事に受かる人は2割くらい。向いてない仕事に行く方がうまくいく。好きでもない仕事を好きになった人に一流の名人が多い」
好きな仕事に就き、自分の人生をつぎこむ。
これができれば何も言うことはありません。本当に人生を賭ければ必ずうまくいくでしょう。しかし、こんなことができる人はごくまれだと欽ちゃんは言います。それはそうですよね。世の中みんな好きなことをやっているわけではありません。
みんなが好きなこと、得意なことだけをやれば、世の中はうまく回るのでは・・・というとそんなことはありません。林先生曰く、職のバランスがとれなくなり、社会が成立しなくなるそうです。
つまり、必ずやりたくないことをやる人が出てくるわけです。
しかし欽ちゃんは言います。
好きでもない仕事を好きになった人が名人になる。
好きなことをやった人が必ず名人になるわけではありません。仕事を好きになることができる人間が優れている。そう言い換えてもいいでしょう。
仕事だけに限らず、「好きになることができる」というのは人にとって大きなチカラになることは間違いありません。
欽ちゃんの名言。嫌な仕事をしているときこそ思い出したいものです。